高齢者同居の防災|転倒・トイレ・薬で困らない在宅避難の準備

高齢者がいる家は、停電や断水で転倒・冷え・トイレ問題が重なると一気に厳しくなる。大事なのは「できることを増やす」より、動きを減らして安全に回すこと。転倒を減らす配置、トイレの切り替え、薬と連絡先のまとめ方をわかりやすく整理します。

高齢者同居:介助が必要な前提の準備(転倒とトイレを先に守る)

高齢者がいる家の在宅避難は、準備の方向が少し変わります。

若い人だけなら気合で動ける場面でも、

高齢者がいると「動く」こと自体が負担になります。

だから大事なのは、備えを増やすことより、

動きを減らして、安全に回る形を作ることです。

先に言うと:高齢者同居で困りやすいのはこの5つ

  • 転倒:暗さと散乱で一気に増える
  • トイレ:我慢・失敗・片付けが重なる
  • 体温:冷え・暑さで体調が崩れやすい
  • :切れると不安が急に増える
  • 連絡:家族・支援先へ状況を伝えられない

まず守る:転倒を減らす(暗い中でつまずかない)

災害時の一番の危険は、転倒です。

高齢者は一度転ぶと、回復に時間がかかります。

だから、家の中の「つまずき」を減らします。

転倒を減らすために見る場所

  • 寝る場所からトイレまでの道
  • 玄関まわり(段差・物)
  • 床に置いた小物(暗いと踏む)

完璧な片付けではなく、「通れる道」を守るだけで違います。

ライト:高齢者の動線に置く(手を伸ばせば点く)

暗さがあるだけで転倒が増えます。

ライトは「ある」より「そこにある」が大事です。

ライトの置き場所(おすすめ)

  • 枕元:夜中に起きる前に点ける
  • トイレの近く:移動の足元を守る
  • 玄関:出入りのときに安全になる

トイレ:我慢させない前提で「切り替え」を用意する

高齢者がいると、トイレは回数が増えやすいです。

断水で流せないと、我慢して体調を崩すこともあります。

だから、早めに「流せない運用」に切り替えられるようにしておくと安心です。

トイレで決めたいこと

  • 流せないときの使い方(早めに切り替える)
  • 片付け道具の定位置(すぐ出せる)
  • 夜に安全に行ける動線(床を空ける)

体温:冷えと暑さは「我慢」より先に対策する

高齢者は体温調整が難しくなることがあります。

冷えや暑さは、我慢すると一気に体調に響きます。

だから「寒い・暑いと言いにくい」前提で、先に整えます。

  • 寒い時期は、過ごす部屋を絞って冷えを減らす
  • 暑い時期は、水分と休憩を先に決める
  • 夜の冷えは寝方で変わる(足元を冷やさない)

薬:切れると不安が増えるので、まとめ方が重要

薬が切れると、本人も家族も不安になります。

だから薬は「量」より、すぐ出せる形が大事です。

薬まわりで整えること

  • 薬の定位置を固定(家族も分かる)
  • 名前や飲み方が分かるメモを一緒に置く
  • 通院先や連絡先を紙でも残す

連絡:支援を呼ぶための「伝える情報」を先に決める

困ったときに支援を呼べるかは、連絡で決まります。

ただ、災害時は焦って説明が長くなりがちです。

短く伝える内容を決めておくと楽です。

短く伝える内容(例)

  • 住所(正確に)
  • 高齢者の状態(歩ける/介助が必要など)
  • 今困っていること(トイレ/水/薬など)

よくあるつまずき:動きが増えて疲れが先に出る

  • 暗い中で動いて転倒しそうになる
  • トイレが回らず、我慢して体調が崩れる
  • 薬の場所が分からず不安が増える

今日やること(これだけでOK)

  1. 寝る場所→トイレの道を空ける(つまずきゼロを目指す)
  2. ライトを枕元とトイレ付近に置く
  3. 薬の定位置と連絡先を家族で共有する