1週間目:生活を戻す段取り|地震後の在宅避難を“続けられる形”に整える

地震直後の安全確保が終わると、次は1週間を見据えた「生活を回す設計」が必要。片付け・水/食・衛生・ゴミ・情報・修繕の優先順位を決め、やることを減らしながら日常に近づける。疲れを増やさない段取りを手順化します。

1週間目:生活を戻す段取り(地震後の在宅避難)

地震直後の数時間〜数日は、「安全を守る」ことが最優先でした。

そこを乗り切った後に大事になるのが、1週間を回すための段取りです。

ここでやりがちなのが、急いで元に戻そうとして疲れ切ってしまうこと。

生活を戻すコツは、頑張ることではなく、やることを減らしながら整えることです。

このページの結論(1週間目の考え方)

  • 1)安全の維持:余震前提で「危ない場所」を増やさない
  • 2)水と衛生:体調を崩さない最低ラインを固定する
  • 3)片付けは段階:通路→生活スペース→最後に細部
  • 4)情報と連絡:行動が増えない情報に絞る

1週間目は「優先順位」で回すとラクになる

全部をやろうとすると、体力も気力も持ちません。

そこで、1週間目は優先順位を決めて回します。

期間 優先すること やらなくていいこと
1〜2日目 安全・水・食・最低限の衛生 完璧な片付け、普段通りの料理
3〜4日目 生活スペースを整える、ゴミと臭い対策 全室の片付け、模様替え
5〜7日目 不足の補充、修繕の段取り、家計と連絡の整理 焦って買い込む、情報を追い続ける

ポイント:「今やること」と「後でいいこと」を分けるだけで、疲れ方が変わります。

片付けの順番:通路 → 生活スペース → 最後に細部

片付けは、広げるほどしんどくなります。

順番を固定すると、やる量が増えにくいです。

片付けの順番(おすすめ)

  • 1)通路:寝る場所→トイレ→玄関だけ確保
  • 2)生活スペース:家族が長くいる場所を整える
  • 3)細部:余裕が出たら少しずつ

通路ができると、転倒やガラス踏みのリスクが下がり、生活のストレスも減ります。

水と食:不足を感じても「配分」ができていれば回る

1週間目は、供給が不安定になることがあります。

ここで重要なのは、量よりも配分と使い方です。

回しやすいルール(例)

  • 飲用は別枠(他の用途に回さない)
  • 衛生は「拭く」を基本にして水を温存
  • 食事は洗い物が増えない形へ寄せる

コツ:料理の理想より、続く形を優先すると、体調も気持ちも崩れにくいです。

衛生:体調を守る最低ラインを決める

地震後は疲れが溜まり、免疫も落ちやすいです。

衛生は「全部やる」より、最低ラインを決めて守るほうが現実的です。

最低ライン(ここだけは守る)

  • 食事の前は手を整える(拭くでOK)
  • 口まわりは清潔に(拭く→必要なら少量の水)
  • 寝る前に体の不快感を減らす(拭ける範囲で)

ゴミ・臭い:放置すると気持ちが荒れやすい

ゴミが増えると、家の中の落ち着きがなくなります。

特に食べ残しや生ゴミは、臭いと虫につながります。

ゴミの扱い(基本)

  • 袋を二重にして口をしっかり結ぶ
  • 生活スペースから離れた場所にまとめる
  • 臭いが強いものは、さらに外袋で包む

ポイント:「まとめる場所」を決めると、家の中が散らかりにくくなります。

情報:見すぎるほど不安が増える。見る範囲を決める

情報は大事ですが、追い続けると疲れます。

1週間目は「行動につながる情報」に絞ると回りやすいです。

優先して知りたい情報

  • ライフライン(電気・水・ガス)の復旧見込み
  • 給水・支援の場所と時間
  • 地域の避難情報(必要な時だけ)

見る時間を決めて、それ以外は生活を回すほうに寄せると、心が落ち着きやすいです。

修繕と手続き:焦らず「記録」を残しておく

家の損傷は、後から困ることがあります。

すぐ直せない場合でも、記録があると対応が進みやすいです。

やっておくと後がラク

  • 破損箇所の写真を撮る(場所が分かるように)
  • 困っていることをメモする(漏れ・亀裂・ドアの不具合など)
  • 管理側や関係先へ、事実を短く共有する

最後に:1週間目は「頑張らないで回る形」を作る

地震後は、体力の減り方が自分で思うより早いです。

だから「やることを減らして回す」ことが、結果として一番強いです。

1週間目の合格ライン

  • 安全な待機場所と通路が守れている
  • 水と食の配分が崩れていない
  • 最低限の衛生が回っている