食と水:最初の配分を決める|地震直後に生活を崩さない段取り

地震直後は「何が足りないか」より「何を優先して回すか」を先に決めるとラクになる。水は飲用を最優先に、次に最低限の衛生へ。食事は“洗い物を増やさない”形へ寄せる。最初の配分の決め方と、家族で迷わないルールをまとめます。

食と水:最初の配分を決める(地震直後の生活を回す)

地震直後は、気持ちも体も消耗します。

その中で「食べる」「飲む」が崩れると、次の判断がどんどん難しくなります。

ここで大事なのは、完璧な備蓄量を数えることではありません。

今あるものを、どう配分して回すかを先に決めることです。

このページの結論(最初に決める配分)

  • 1)飲む水を守る:飲用は別枠で確保して、他に回さない
  • 2)衛生は最低ライン:手・口を中心に、拭く運用も混ぜる
  • 3)食事は簡単に:洗い物が増えない形へ寄せる
  • 4)ルールを短く:家族で「使い方」を統一して迷いを減らす

最初の確認:いま家にある水と食料を「ざっくり」把握する

細かく数えると疲れます。

まずは、ざっくりで十分です。

ざっくり確認(これだけ)

  • 飲料水(ペットボトルなど)がどれくらいあるか
  • すぐ食べられるもの(パン・缶詰・レトルト)があるか
  • 加熱が必要なものが多いか(火が使える前提か)

ここで「足りないかも」と感じても大丈夫です。

配分を決めれば、無駄が減って回しやすくなります。

水の優先順位:飲む水は“別枠”にする

水が少ない状況ほど、飲用が他の用途に流れやすいです。

だから最初に、飲む水を別枠にします。

水の優先順位(シンプル)

  • 最優先:飲む
  • 次:最低限の衛生(手・口)
  • 次:食事(作る・片付け)
  • 調整:その他(洗濯・掃除など)

ポイント:飲用を守るだけで、体調の崩れを避けやすくなります。ここを最初に固定すると安心です。

目安の考え方:水は“使う量”を決めると落ち着く

水は「残量を見て不安になる」より、

1日で使う上限を決めるほうが精神的にラクです。

目的 考え方 例(目安)
飲用 体調優先。減らしすぎない 大人で1.5〜2L/日を下回らない意識
調理 水を使わない食事へ寄せる 湯戻し・加熱を最小に
衛生 水で洗う前提を減らす 拭く+必要時だけ少量

「飲む+簡単な調理」で、1人あたり3L/日をひとつの目安に考えると、配分を作りやすいです。

状況に合わせて前後して構いません。大事なのは、迷いを減らすことです。

衛生:水を使うより“拭く”を混ぜると回りやすい

断水や節水が必要な場面では、手洗いが難しくなります。

でも衛生をゼロにすると、体調も気持ちも崩れやすいです。

最低ライン(これだけ守る)

  • 食事の前は、手を拭く(ウェットティッシュ等)
  • 口まわりは清潔に保つ(拭く→必要なら少量の水)
  • 汚れを広げる前に拭く(床・机)

「洗えないなら終わり」ではなく、拭く運用を混ぜるだけで十分支えになります。

食事:最初の3日間は“洗い物を増やさない”が正解になりやすい

地震直後は、片付けに使う水と体力が貴重です。

食事は栄養の理想より、続く形を優先したほうが回ります。

回しやすい食事の考え方

  • そのまま食べられるものを中心にする
  • 温めるなら短時間(火の使用は安全確認が前提)
  • 皿を増やさない(ラップ・使い捨てを活用)

ポイント:洗い物が増えるほど、水も気力も削られます。最初は「減らす設計」に寄せるほうが長持ちします。

家族がいる場合:ルールを短くして統一する

地震直後は、家族ごとにやり方がバラバラになると疲れます。

だから、短いルールに寄せます。

最小ルール(例)

  • 飲用の水は別の箱(袋)にまとめて触らない
  • 食器は増やさない(使う皿を固定する)
  • 衛生は「拭く」を基本にする

この3つが揃うと、家の中の消耗がかなり減ります。

次に読む:避難する/しない(判断基準)

食と水の配分が決まると、次は「この家に留まれるか」を落ち着いて考えやすくなります。

次のページで、避難する/しないの判断基準を整理します。