避難計画:ルートと集合場所|在宅避難の防災マニュアル

在宅避難が基本でも「避難が必要になる線」を先に決めておくと、当日に迷いません。家族の集合場所(近い/遠い)と避難ルート(2本)を、ムリなく続けられる形で作る手順をまとめます。

避難計画:ルートと集合場所|当日に迷わない“決め方”テンプレ

在宅避難(家に留まる)が基本でも、「避難が必要になる線」は先に決めておくのが大事です。

当日は情報が途切れたり、家族が別々の場所にいたり、暗かったりして、判断が遅れます。

だからこそ、平常時に決めることを少なくして、当日はそれに従うだけにします。

このページの結論(まず決める3つ)

  • ① 避難する条件(この線を超えたら出る)
  • ② 集合場所(近い/遠いの2段階)
  • ③ ルート(同じ目的地へ2本)

1. 「避難する条件」を先に決めておく

避難計画が機能しない一番の理由は、当日になって「出る?出ない?」で止まることです。

ここは、細かい判断材料を増やしません。線を3つだけ決めます。

避難する条件(決めておく線:例)

  • 家が危ない:大きなひび、傾き、扉や窓が開かない、落下物が続く、強いガス臭など
  • 周りが危ない:火災が近い、土砂・津波・洪水の危険が高い、避難指示が出ている
  • 家に居続けるのが無理:体調悪化、乳幼児・高齢者の安全が保てない、寒さ暑さが耐えられない等

ポイントは、「家の中の快適さ」ではなく「危険」を基準にすることです。

在宅避難は強い選択肢ですが、家が危険なら話が変わります。

2. 集合場所は「近い/遠い」の2段階にする

集合場所を1つだけにすると、当日そこに行けない時に迷います。

逆に多すぎても覚えられません。ここも2つにします。

集合場所の決め方(2段階)

  • 近い集合:家のすぐ近く(例:家の前/建物の外の安全な場所/近所の角)
  • 遠い集合:地区の広い場所(例:学校、広場、避難場所として使われる公園など)

近い集合は「まず生存確認をする場所」。遠い集合は「避難した後に合流する場所」です。

ここで大事なのは、集合場所の説明を住所ではなく、誰でも分かる目印で揃えることです。

目印の書き方の例(家族で統一)

  • 「〇〇公園の時計台の下
  • 「〇〇小学校の正門の右側(掲示板の前)
  • 「△△交差点のコンビニの裏(駐輪場の端)

3. ルートは「同じ目的地へ2本」だけ作る

避難ルートは、完璧に作ろうとすると続きません。

まずは、遠い集合場所へ行く道を2本だけ。

ルートA:普段よく通る道(覚えやすい)

ルートB:別の道(Aが塞がった時のため)

ルート作成のチェック(これだけ)

  • 危ない場所を避ける:ブロック塀、古い外壁、ガラスが多い建物、狭い路地
  • 曲がる回数を少なく:説明が簡単になり、夜でも迷いにくい
  • 橋・川沿い・崖下は状況次第:地域の特徴に合わせて「通る/避ける」を決めておく

地図に綺麗に書くより、紙に一言で書ける形が強いです。

ルートの書き方(例)

  • ルートA:家→△△通り→コンビニ角を右→〇〇小学校
  • ルートB:家→公園沿い→大通りを渡る→交差点を左→〇〇小学校

4. 家族で「役割」を小さく決める

役割は増やすほど、当日に崩れます。

ここも、最低限でいきます。

役割の例(最低限)

  • 連絡担当:安否メッセージを送る(短文テンプレで)
  • 確認担当:ガス・ブレーカー・戸締まり(できる範囲で)
  • 持ち出し担当:玄関の袋を持つ(それだけ)

小さな子がいるなら、「大人1人=子ども1人」の担当を決めておくと混乱が減ります。

ペットがいるなら、キャリー(またはリード)を玄関に置くところまでをセットにします。

5. 「置き手紙」だけは必ずやる(連絡が取れない前提)

通信は当てにならない瞬間があります。

だから、避難するなら紙で残す。これだけは強いです。

置き手紙テンプレ(そのまま使えます)

  • 避難先:〇〇(遠い集合場所)へ
  • 出発時刻:〇時〇分
  • 人数:大人〇人/子ども〇人
  • 次の行動:ルートA(またはB)で移動

貼る場所は、玄関の内側など「戻った家族が必ず見る場所」にします。

6. 月1で見直すのは「ここだけ」

避難計画は、作って終わりにすると古くなります。

でも、全部見直す必要はありません。3つだけで十分です。

月1チェック(3つだけ)

  • 集合場所:工事で入れない/使えない場所になっていないか
  • ルート:通行止めが増えていないか(1本でも確認できればOK)
  • 玄関の袋:靴・ライト・最低限が揃っているか

この3つが維持できていれば、計画は生きています。

トップへ戻る