水の必要量:現実的な配分|断水でも生活を回す決め方

断水時の水は「足りるか」より「どこに回すか」で差が出る。最低ライン(飲む・調理・衛生・トイレ)を先に確保し、人数×日数で配分を固定。1日目に使っていい量の決め方、容器の分け方、季節・家族構成での調整も解説。

水の必要量:現実的な配分(人数×日数で迷わない)

断水中の水は、「どれだけあるか」よりどこに回すかで体感が変わります。

そして迷いが増えるほど、家の中が疲れます。

このページでは、在宅避難を前提に、人数×日数で“配分を固定”する考え方をまとめます。

このページの結論

  • まず最低ライン(飲む・調理・衛生・トイレ)を決める
  • 人数×日数で必要量をざっくり出して、先に確保する
  • 「今日使っていい量」を先に決めると、気持ちが安定する
  • 水は用途ごとに置き場を分ける(迷いと行き違いが減る)

まず知っておく:水の“種類”は2つに分かれる

断水中の水は、大きく2つに分かれます。

  • 飲む・食べるための水(飲料+調理)
  • 生活を回す水(衛生・トイレ・片付け・運搬など)

最初にここを分けると、判断が一気にラクになります。

とくに重要なのは、飲む・食べるための水は最優先で死守することです。

目標:「飲む・食べる」だけは途切れない状態にして、生活のほうは“工夫で節約”して回します。

最低ラインの目安:1人1日あたり、まずはここから

細かい正解は家庭によって変わりますが、最初に“最低ライン”を置くと決めやすいです。

用途 目安(1人1日) 考え方
飲む 1.5〜2L 体調と判断力の土台。まず守る
調理 0.5〜1L 献立次第。洗い物を出さない工夫で削れる
衛生(手・口・体) 0.2〜0.5L+代替 全部を水で戻さない。ウェット等を前提に
トイレ 家庭の方式で大きく変動 “流す前提”か“簡易トイレ運用”かで別物

最初の固定:まずは飲む+調理=2〜3L/人・日を「死守ライン」として確保し、生活は工夫で回します。

人数×日数で出す:3日分をまず計算してみる

目安を“計算できる形”にすると、家の中の会話が落ち着きます。

計算式(飲む+調理の確保)

  • (2〜3L)× 人数 × 日数
  • 最初は「2.5L」で計算すると現実的です

例として、ざっくり置くとこうなります。

人数 3日分(2.5L/人・日) イメージ
1人 7.5L 2Lペット×4本で少し余る
2人 15L 2Lペット×8本弱
3人 22.5L 2Lペット×12本前後
4人 30L 2Lペット×15本

考え方:まず「飲む+調理」を確保して、生活は道具と手順で水を使わない方向へ寄せます。

「今日使っていい量」を決めると、気持ちが整う

断水初日は、つい不安で“全部節約”に寄せがちです。

でも節約しすぎると、手洗い・口腔ケアが弱くなり、体調が落ちやすいです。

そこでおすすめなのが、先に「今日使っていい量」を決める方法です。

初日の配分(例)

  • 飲む+調理:確保量のうち、初日は「1日分+少し」まで
  • 衛生:手と口を優先(体は“拭く”に寄せる)
  • トイレ:初日は方式を固定(後で最適化してOK)

狙い:「使っていい上限」が見えると、家の中の会話が落ち着き、判断が増えません。

水は“用途で分ける”だけで運用がラクになる

水の管理が難しく感じるのは、「どれを何に使っていいか」が曖昧だからです。

ラベルがなくても、置き場を分けるだけで十分です。

置き場の分け方(おすすめ)

  • 飲む水:キッチンの一角(減り方が見える場所)
  • 調理用:コンロ近く(熱湯・湯戻し中心)
  • 衛生用:洗面所(手と口を優先)
  • 生活用:玄関/廊下(運搬やトイレ周りに回す)

家族が多いほど、この“場所ルール”が効きます。

家族構成で調整するポイント(子ども・高齢者・ペット)

  • 乳幼児:水よりもミルク・離乳食の形で「作り方」を先に決める
  • 高齢者:飲む量が落ちやすいので、時間で声かけ(脱水を避ける)
  • 服薬中:薬は「飲む水」側で確保し、先に分けておく
  • ペット:専用のボウルと水を別置き(人の水と混ざらない)

調整の基本:体調が優先の人(乳幼児・高齢者・持病)から「飲む水」を確保して、生活は工夫で節水します。

季節で調整するポイント(暑い/寒い)

季節で、必要な水の感覚は変わります。

  • 暑い時期:飲む水を増やし、塩分も意識(汗で消耗しやすい)
  • 寒い時期:温かい飲み物が欲しくなるので、調理側に少し寄せる

ただし、どちらでも優先順位は同じです。

飲む水 → 食事 → 衛生の順に守ると、生活が安定しやすいです。

次にやること:水を“減らさない仕組み”へ

配分が決まったら、次は「水を使わない方向」に寄せていきます。

とくに衛生は、工夫の効果が大きいテーマです。