復旧:片付けと生活再開の段取り|在宅避難の防災マニュアル

在宅避難で生活を戻すときは、気合いより「順番」です。ケガを増やさず、疲れを溜めずに、片付け→衛生→電気・水→食事→睡眠の順で戻す段取りをまとめます。

復旧:片付けと生活再開の段取り|“焦らない順番”だけ決めておく

災害のあと、生活を戻すときに一番やりがちなのが「一気に片付ける」です。

でも復旧は、焦るほどケガ消耗が増えます。

在宅避難で強いのは、気合いより順番です。

このページの結論(復旧の順番)

  • ① 危険を止める:ケガの元を減らす
  • ② 生活の核を作る:寝る・トイレ・水の最低ライン
  • ③ 少しずつ戻す:片付けは“区切って”進める

この順番があるだけで、家の中が荒れていても、生活は戻せます。

1. 最初にやるのは「片付け」じゃなく「危険を止める」

片付けは後回しで大丈夫です。

最初は、ケガと事故の元を減らします。

危険を止めるチェック(先に)

  • ガス臭がする/異音がする → 近づかない、換気、必要なら外へ
  • 割れ物(ガラス・陶器) → 厚手の靴・手袋を先に
  • 倒れそうな家具 → 無理に動かさず、まず通路を確保
  • 水漏れ → 可能なら元栓側で止める(無理なら触らない)

危険が止まらないと、片付けは進めるほど危ないです。

2. 生活の「核」を先に作る(ここができると落ち着く)

家中を戻す必要はありません。

まずは、生活の核を1か所作ります。

生活の核(最低ライン)

  • 寝る場所:安全で、体を休められる
  • トイレ:使える状態(非常用でもOK)
  • :飲める水が取り出せる
  • 明かり:夜に動けるライトがある

この4つが揃うと、家の中が散らかっていても「詰まない」状態になります。

3. 片付けは「通路→作業場所→部屋」の順で進める

いきなり部屋を片付けると、動線が詰まって疲れます。

復旧は、通れるを先に作るのが正解です。

片付けの順番

  • 通路:廊下〜玄関を通れるようにする
  • 作業場所:物を一時置きできる場所を確保する
  • 部屋:寝る部屋から順に、少しずつ戻す

通路ができると、トイレ・水・外への出入りが一気に楽になります。

4. ケガを増やさないための「装備」を先に決める

復旧で一番多いのは、ガラス片や釘でのケガです。

作業するなら、道具より先に装備を決めます。

最低限の装備

  • :底が厚いもの(スリッパより靴)
  • 手袋:軍手でもOK(できれば厚め)
  • ライト:影ができるので手元を照らす
  • マスク:粉じん対策(掃除が続くと効く)

装備が揃うと、作業のスピードより安全が上がります。

5. 「捨てる/残す」で迷わないコツ(判断は2つだけ)

片付けで時間を取られるのは、判断が多いからです。

だから、判断を2つに減らします。

判断は2つだけ

  • 危ない(割れている、漏れている、カビ、腐敗)→ 先に処理
  • 迷う → いったん箱(袋)に入れて後回し

迷う物をその場で決めないのが、復旧を早くするコツです。

6. 衛生は「手洗い→トイレ→生ごみ」の順で戻す

在宅避難では、衛生が崩れると一気に体調が落ちます。

衛生は、戻す順番があります。

衛生の順番

  • :手指がきれいにできる(ウェット・水)
  • トイレ:臭いと汚れを止める(袋・凝固剤等)
  • 生ごみ:密閉して外へ(虫と臭いを止める)

ここが整うだけで、生活のストレスが大きく減ります。

7. 電気と水は「安全確認→少しずつ」の順

復旧のタイミングで、焦って通電・通水すると事故が起きます。

ここは必ず、安全確認からです。

基本の考え方

  • 異常がないか(臭い・焦げ・水漏れ)を先に見る
  • 一気に使わない:少しずつ戻す
  • 不安なら無理に触らない(管理会社や専門へ)

「戻ったから大丈夫」ではなく、戻った直後が一番危ないことがあります。

8. 食事は「温かいもの」を1回入れると回復が早い

復旧は体力戦です。

食事は栄養計算より、まず温かいものが効きます。

食事の戻し方(簡単)

  • 温かい飲み物を1回入れる
  • 次に、消化の良いもの(おかゆ・スープなど)
  • 不足しやすいのはたんぱく質(缶詰・レトルト)

温かさは体温と気力を戻します。

9. 睡眠を優先する(復旧のスピードが上がる)

寝ないで片付けると、翌日から崩れます。

復旧で最強の投資は睡眠です。

睡眠の最低ライン

  • 寝る場所は安全を優先(上から落ちる物がない)
  • 寒さ暑さを我慢しない(体調が落ちる)
  • 夜の動線はライトで確保(転倒防止)

生活を戻すために、先に休む。これが一番早いです。

10. 復旧は「区切って終わる」ようにする

終わりが見えないと、疲れます。

だから復旧は、区切りを先に決めます。

区切りの作り方(例)

  • 今日は通路だけ
  • 今日は寝る場所だけ
  • 今日は生ごみだけ

区切って終われると、翌日も動けます。

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